大きな木がほしい

これもまた

佐藤さとるさんの絵本のタイトルですが

富士の樹海で生まれ育った僕には

かなり現実的な絵本でした。

大きな木

今吉祥寺のメガロスがあるところに昔

おおきなおおきな木がいました。

広大な広場に

一本の巨木

からだはおおきいのに

威圧感のない

やわらかな木でした

後ろには中央線のオレンジの電車が走っていました。

吉祥寺の、大好きな光景でした。

幸い、移植され今もメガロスの入り口に静かにたっていますが

あの広場にのびのびと気持ち良さそうにいた頃の面影はもうありません

メガロススポーツクラブ

きっと

大勢の人々を幸せにしていると思います。

けれども

あの広場に

悠々とたっていたあの景色ほど

僕たちを幸せにしているとは

やはりどうしても

思えないのです。

失ってはいけないもの

手を触れてはいけないものは

やはりあると思います。

かけがえのないもの

そんな今日の

おおきなき