カキとリンゴ
少し前に
なんかいろいろ賞をとったりしてて
まわりでも評判になってたりして
ずっと気になっていたのです。
やっと読めたわけですが、とてもやさしくて、
心に沁み入るようなマンガでした。
そして、
時を同じくして、小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』という小説を読みました。
これまた、じんわりとあたたかい、
不思議な読後感を残してくれる話でした。
『3月のライオン』は将棋の話で、
『猫を抱いて象と泳ぐ』はチェスの話です。
登場人物も、テーマも、物語も、
全然違う2冊なのに見えない糸でつながれてるような不思議な感覚に陥りました。
こういう瞬間、何かと何かがほんの少しつながっているのが見えるとき、
すごく幸せを感じるのです。
どちらも出会えてよかったなぁと思える作品でした。
ついでに。
『猫を抱いて象と泳ぐ』を読んだら
『プラネタリウムのふたご』を思い出しました。
文と文の隙間に横たわる見えない不安、
幸せの後ろに息づく切なさ、
そんなものがきっと似ているのです。