よるのとびらをひらく方法

兄(Dancer) + 妹(Designer) のブログです。

えんとつ、煙

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何かの雑誌に

載せるために書いた文章

 

Kidsを教えるときに

僕が常に心がけていること

それは

「自分の頭で考え、自分の体で踊れるダンサーを育てる」

ということです

踊りを習っている子は多いけれど

実際に音楽が流れて

フリーで踊る楽しみを知っている子は本当に少ない

これは

英語を中高6年間習って来たけれど

実際に喋れるようにはなっていないのと

同じような現象だと思います

正しい綴り

正しい文法はもちろん大切ですが

自分の頭で考えて

自分の口で英語を話す環境

これも同時に必要です

踊りもしかり

「僕 食べたい リンゴ」

でもよいから

とにかく踊ってみる

正しいステップの型だけでなく

そのステップを使って音楽と遊んでみる

遊ばせたら

子供の右に出るものはいません

想像力なんか大人のツルツルの脳みそよりよっぽど上等です

そもそも

子供は

大人になるために生きているのではありません

子供は

子供の今を

生きているのです

ショウのためのダンスの前に

まずは踊る楽しみを

音楽と遊ぶ楽しみを

見せるダンスの前に

踊るダンスを

その中で

一つづつ

恰好いいこと

もっともっと恰好いいことを

貪欲に吸収して行けばいい

僕にできるのは

踊りという遊び道具を与え

大枠のルールを教えること

そして常に

何か新しくて

楽しくて

かっこ良い

自分たちからやってみたくなるような

魅力のある動きを見せていくことだと

そう思っています

10年後の日本に

どんなダンサーが溢れていて欲しいか

想像してみて欲しいのです

自分で考え

自分で選び

自分で道を切り開いていける

「踊り」をやっている子ではなく

「踊れる」子を

ストリートダンスを習っている子ではなく

ストリートダンサーを

育てていきたいのです