情けない顔
6時から7時の間に日が沈む。
最近その時間の空がとてつもなくきれい。
ほんとはきれいなんてありきたりな言葉じゃなくて
何か言いたいけど言葉なんて出ない。
わー!って空をみあげる、言葉なんて出ない。
ちょっと前にものすごくピンクの雲が浮かんでる日があって、
その日は空もゆるやかに桃色で、
駅を出たらみんなが空をみあげていた。
ろうにゃくなんにょ、そろいもそろって空をみあげていた。
なんだか楽しくなって西荻窪の街をふわふわ歩いた。
今すぐ屋上にかけあがってあの雲に抱きつきたい!
夕闇が迫っている。
桃色なんてあっというまよ、すぐに闇にのみこまれる、
ささやく声が聞こえる。
本当に、闇はそこまで来ていて私たちは焦るのだ。
走れ走れ、夕暮れの街を。
桃色のきれはし、太陽の香り、雲の弾力。
いいね、いい日だね、楽しいね、顔を見合わす。
poolside 今度空を飛ぶときはこの曲をかけようとあなたは言った slowdown